アーユルヴェーダには、「季節の過ごし方(リトゥチャリア)」という教えがあります。
季節にあわせた生活をすることで、人が本来持っている免疫力をアップし、健やかに過ごす健康法です。
今回は「春の過ごし方」をご紹介します!
春に増えるエネルギーは?
春は、暖かくなるにつれ、身体の内側にこもっていた、
冷たく、重たい「カパ」のエネルギーが溶け出す季節です。
冬の間に蓄積したカパのエネルギーは、
鼻水や目やにとなって排泄されます。
カパが増えすぎると、
呼吸器官の不調だけでなく、
むくみやすくなったり、
太りやすくなります。
“春眠暁を覚えず”という言葉があるように、
春は、特に起床時のだるさが強くなり、
精神的に不活発な状態があらわれ、
突然気分が落ち込むことがあります。
このようなカパの溶け出した状態に対応するには、
まず、カパが蓄積する冬の季節の過ごし方が大切になります。
冬の間から、あまりカパをためこまないように、
カパのもつ性質と相反する生活を心がけることが必要です。
春におこる様々な症状は、
カパが排泄される症状ですので、
むやみに止めないということを理解しておきましょう!
また、小児期は、本来カパが旺盛な時期ですので、
カパの症状が出るのを、あまり気にする必要はありません。
春に注意すべき行動とは?
カパは、
冷・油・重・安定
の性質があります。
これが増大する季節ですから、
症状が重いときは、
これと反対の性質を取り入れることで
エネルギーのバランスを整えましょう!
温・乾・軽・動
などの性質がカパをバランスさせてくれます。
具体的には、以下のような行動に注意しましょう!
・脱ぎ着を工夫して、冷やさない
・食べ過ぎない。水分を取り過ぎない
・特に、乳製品や脂っこいものは控える
・朝早く起きて、軽く身体を動かす
・昼寝は控える
体質別アドバイス
アーユルヴェーダ体質診断はこちらからどうぞ。
ヴァータ体質:
体力がもともと少ないため、
寒暖の差で身体が疲れやすいので、暖かい上着を持ち歩きましょう。
春気分でついつい無理をしがちですが、
疲れたらよく休み、よく眠り、しっかり食事をとりましょう。
ピッタ体質:
アレルギー体質の方が多いため、食事に気をつけましょう。
特に、乳製品や脂っこいものは気をつけて、
苦味渋味の多い葉野菜を食べましょう。
日射しから、お肌と眼を守りましょう。
カパ体質:
身体を冷やさない、
身体を温める食材を食べるスパイスを生かした料理を心がける、
身体をよく動かす、
などの点を心がけましょう。
また、この時期から、夏に向けてのダイエットを始めましょう。
週末にプチ断食を行うと、身体だけでなく、心も軽やかになります。
そして、気持ちよく汗をかけるくらいの運動をはじめましょう。
春に摂取すべき食べ物の味とは?
春はカパの季節なので、
カパを鎮静させる食べ物をとると良いでしょう。
カパを鎮静させる味は、
辛味・苦味・渋味
の食べ物といわれています。
旬の春野菜は、苦味・渋味をもったものが多いので
積極的に取り入れましょう。
旬のものを摂取した方が良いというのは
アーユルヴェーダの観点からも理にかなっているのですね!
<旬の野菜>
3月:ブロッコリー、カリフラワー、ふきのとう
4月:レタス、小松菜
5月:キャベツ、春菊、アスパラガス、ラディッシュ